一般的に更年期障害といえばイライラして感情を抑えられない女性のイメージがあると思います。
でも自分は別にイライラすることもなく、感情の起伏がなく、物事にあまり感動しなく、やる気もあまりなく、何もない1日こそ理想、できれば1日ぼーっとしていたい・・・
ところが私のこのような、無感動や無気力。
これはどうも「感情老化」らしいのです。
感情年齢は前頭葉と密接な関係にあると言われています。
感情老化とは
感情老化とは、脳の中の「前頭葉」という場所は感情や意欲、創造性などをつかさどる部分で、これが老化することを「感情老化」と言います。
前頭葉は感情をつかさどる
この前頭葉と関係している感情とは、悲しい、楽しい、といった単純な感情というよりも、もっと人間らしい微妙な感情に関わっています。
何かに感動したり、好奇心を抱いたりやるきを出すなどのコントロールをする場所が前頭葉です。
前頭葉は老化する
画像診断により、この前頭葉は老化することがわかっています。
脳は老化しますが、中でも前頭葉は他の脳の部位より早く老化が始まるそうです。
40歳代に老化が始まり、放っておけばそのまま老化が進む一方。
ワクワクしにくくなり、やる気そのものが失せてしまい、さらに老化が加速してしまうのです。
なので老化させたくなければ何等かの手を打たなければなりません。
あなたの感情老化をチェック
精神科医の和田秀樹氏の「感情老化」度テストがありますので、自分の感情老化度を知りたい方はチェックしてみてはいかがでしょうか。
計算式に当てはめれば、自分の「感情年齢」がわかります。
ただし感情老化が進んでいると、このチェック自体も億劫になるかもしれません。
「面倒だな」と感じたらかなり進行している(かな?)
和田秀樹(わだ・ひでき)/1960年、大阪市生まれ。
東京大学医学部卒業後、東京大学医学部附属病院精神神経科、老人科、神経内科で研修。アメリカ、カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、高齢者専門の総合病院である浴風会病院の精神科を経て、国際医療福祉大学教授、一橋大学経済学部非常勤講師ほか歴任。「和田秀樹こころと体のクリニック」院長を務める
エストロゲンの減少と感情老化
更年期と脳の関係はどうなのか見てみましょう。
更年期を過ぎると物忘れや物覚えが悪くなったり、ミスをしたり、仕事や家事に時間がかかったり・・・
以前とは違うポカが多くなったりします。
エストロゲンが減ると
更年期にエストロゲンが減ると、脳の記憶と学習に関わる神経伝達物質などが減り、記憶をつかさどる海馬も影響を受けるといわれています。
脳の萎縮につながる「βアミロイド」というたんぱく質を分解する酵素の働きも弱まっていきます。
女性のアルツハイマーの発症率
女性のアルツハイマーの発症率は男性よりも高く、なんと男性の2~3倍も高い傾向があります。
これは閉経後の女性ホルモンのエストロゲンの減少が影響しているということです。

感情老化させないために
50歳前後の女性が3人います。
同じ年ごろでも差があることに気が付きます。
- 一人は趣味がなくテレビばかり見ている女性
- 一人は配偶者を亡くしたばかりの女性
- 一人はとある若手スターに夢中の女性
テレビばかり見ている1番の女性はいつも仕事で失敗ばかり。
2番の女性は配偶者を亡くして以来老け込みました。
3番の女性がいちばん頭がしっかりして毎日ニコニコ暮らしています。
「ワクワク感」が一番
脳の老化を防ぐのは「ワクワク感」が一番良いのだそうです。
3番の女性は若手スターに「疑似恋愛」をしている状態です。
エストロゲンは、心がときめいたときや笑ったときによく分泌されます。
片思いや疑似恋愛BUT 若返り効果を期待できるので、泣ける映画やドラマを見て涙をポロポロ流すのも効果ありなんだとか。
はじめてみよう
脳を老化させないためにできることをピックアップしてみました。
- 恋をする(疑似恋愛でもOK)
- 笑う
- お日様を浴びる
- 軽い運動をする
- 夢中になるものを見つける
- やったことがないことに挑戦する
- おしゃれをする
- 「ありがとう」を会話に増やす
- 宝くじを買ってみる
- セックスをする
- 本を読む
- 映画やドラマを観る
- 生き物(動物あるいは植物)を育てる
- 旅行に行く
感情の老化は「やる気が出ない」こともあるので、こんなに並んでいたらうんざりしてしまうかもしれませんが、基本的にどれも簡単にできそうなものばかりを挙げてみました。
もちろん全部する必用はないので、できそうなものから始めてみてください。
私は先日スーパーの宝くじの当選発表にワクワクしたばかり。
こんな些細なことでも刺激になるものですね。
これをきっかけにサマージャンボでも買おうかなと思ってるところです。
